製鋼工程のワイヤー添加処理

東洋電化コアードワイヤーは、金属カルシウムやカルシウム合金、その他の添加剤を薄い鋼板でパイプ状に被覆し、長尺のワイヤー状とした、製鋼工程の溶鋼処理用に開発された線状の添加剤です。

ワイヤーインジェクション法は、コアードワイヤーを専用の簡便な供給装置(ワイヤーフィーダー)で溶鋼深部に投入添加することにより、添加成分を安定的にかつ高歩留まりに添加できる溶鋼処理技術です。

概要図 添加の様子

製鋼工程のワイヤー添加処理の特徴

従来の溶融金属処理法では、(イ)酸化されやすい、(ロ)高反応、(ハ)活性が大きい、(ニ)低融点・高蒸気圧、(ホ)溶解しにくい、(ヘ)比重が小さい、(ト)毒性がある、などの元素、合金、化合物等を高温の溶融金属溶湯中へ添加するに際し、それらの添加剤をいかに再現性よく高歩留まりで投入添加できるか否かが重要な問題でした。

ワイヤーインジェクション法は、それらの問題にフレキシブルに対応するシステムとして開発されました。

ワイヤーインジェクション法は、溶湯表面からの添加でも、被覆した薄い鋼板による保護とワイヤー化された形状の効果とによって、不要な酸化等による添加剤の消耗などを防止するとともに、作業性を大きく改善します。

また、専用投入装置(ワイヤーフィーダー)の使用で、添加剤の投入は、位置、角度、深さ、速度(処理時間)、連続および間欠等の添加処理条件が容易に選択できますので、高温下にある溶湯の深部でも極めて効果的、かつ安定した高歩留まりの添加が実現されます。

このため、カルシウムのように非常に活性が大きく、空気との反応性が強く、融点・沸点が低く、しかも溶解性が小さい物質の高温溶鋼への添加も容易です。従来のカルシウム合金の塊・粒および粉の置き注ぎ時や表面添加時にみられた、溶湯表面への浮上、溶鋼表面での燃焼(ロス)、煙の発生(作業環境の悪化)、偏析(溶鋼中のカルシウムの不均一分布)等の問題を大幅に解消します。一方、活性が小さく溶解しにくい等の添加剤においては、投入を低速で行い、溶鋼との接触時間や面積を拡大することにより、確実でスムーズな添加が行われます。また、元素の微量添加や微細な成分調整等が時期や場所にはほとんど制限を受けずに行えます。

製鋼工程ワイヤー添加処理例

取鍋添加

タンディッシュ添加

注湯炉添加

ワイヤーコイルのタイプと設置方法

SVタイプ(スタティックタイプ)
SHタイプ(スタティックタイプ)
ボビンタイプ
フリーコイルタイプ

スタティックタイプのメリット

  • ワイヤーコイルの設置が容易。
  • 接続することで連続使用可能。
  • ワイヤー残量が発生しない。
SVタイプとSHタイプ

東洋電化ワイヤーフィーダー

コアードワイヤーメーカーだからこそ、そのコアードワイヤーを使用するために最適な設備をご提案できます。

ワイヤー送線装置(ワイヤーフィーダー)やMgワイヤー法に適した処理鍋、それに関わる付帯装置の設計・製造まで手がけておりますので、お客様のご要望、操業に最適な「材料」「設備」をご提案させていただきます。また、デモンストレーション用のMgワイヤー処理装置を常時保有しており、実際の処理の様子をご覧いただけます。

ワイヤーフィーダー ワイヤーフィーダー

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